ランニングにハマって数年、特に誰とその趣味を共有するわけでもなくモクモクとひとり走ってきたわたしだったが、つい先日はじめて「皇居ラン」デビューをして衝撃を受けた。
平日夜の大都会、丸の内の高層ビル群の足元にあるランステ(シャワーやロッカーが完備され、ランニングをする人の拠点となるスポット)に恐る恐る入ってみると、溢れんばかりの大量の人たちがお洒落なランニングウェアを身に纏い出入りしていた。そしてそこにいる人々は、皆ハツラツとしていて、爽やかだった。同じ時間に乗る通勤電車の雰囲気とは180度違った世界がそこにはあった。
(勿論自分の趣味に偏ったアルゴリズムによるものなのは承知の上だが)SNSを開けば、ファッションフォトのようにお洒落に、ランニングやヨガに、ピラティスに、ジムトレーニングに励む姿が無限にあがってくる。お揃いの格好良いウェアを着て都会を颯爽と走り、走り終われば街角のカフェでみんなでモーニングをきめ、週末はDJイベントをひらく、そんな感度の高いコミュニティのアカウントがいくつも目に入ってくる。
そんなシーンを通して、スポーツを通して求めているものが時代によって変化していると感じさせられた。以前はもっとスポーツは結果(成果)と密接だった気がする。試合で大会で誇れる結果を残すため身体を鍛える、それが当たり前だった。でも今目にしているムーブメントは、どれも結果は大して重要ではないように感じられる。じゃあ一体何を目的にみんなスポーツをしているのだろうか。それはもしかすると感度を高めるためなのではないだろうか。
お洒落なカフェに行く、知らない土地に旅行にいく、美味しい食事をする、いかした音楽を聴く、豊かな交友関係を築く、流行のファッションを身に纏う、そんな感度高い日常の一環として、よりライトに、よりファッショナブルにスポーツをしているように映る。感度を高めるための手段の一つとしてスポーツをしているのだ、きっと。追い越す度に聞こえてくる、日本語英語入り乱れながらの楽しそうなグループランの会話を小耳に挟みながら、そんなことを感じた。
Vintryが扱っている製品は今はヘアオイルとヘアバームという化粧品だが、化粧品ブランドとしてではなく、あくまでライフスタイルブランドのいち製品としてそれらを扱っている。感度の高い人たちに、Vintryのもつ世界観が響いて、その日常のどこかに加えてもらうことができたらな、と考えている。今のスポーツの在り方を思うと、今まであまり接点があると思っていなかったVintryが扱うライフスタイルとスポーツのコミュニティだが、実はとても近くにあるように感じられてきた。
幸いVintryの中の人たちもみな何かしらのスポーツをしている。ランニング、バスケットボール、キックボクシング。当人たちにそんなつもりがあったかはわからないが、スポーツを通して感度を高めていくことが、Vintryが感度高い人たちと密接になっていくきっかけになるかもしれない。そう思うと、日々のスポーツ習慣への取り組み方も変わってくるかも?(わたしはタイムと順位という明確な結果を求めて、明日もひとりモクモクと走ります。)
Writer Makoto Kobayashi