ちょっとこの企画のデザイン見てほしいー、なんかいまいちなんだよねー、
とブランドプロデューサーのDream Amiから相談を受けた時はすでにデザイン決定の締め切り3日前でした。
え?!それやばくない?!
と、ギャルみたいな反応をしてしまった35歳♂の冬はいっそう寒くなりました。
これが私とVintryの出会いです。
それはDream Amiがプロデュースする/Vintageの雰囲気を感じる/品質にこだわった本当に良いと思えるものを作るライフスタイルブランド/ということなどを聞きました。
当初案として企画会社側のデザイナーから出された提案資料には、
シンプルに色鮮やかなパッケージ案が3つほど丁寧に示されていました。
けれどそこにはvintageというブランドコンセプトにおける重要なワードは表現されておらず、Dream Amiが納得していない部分はここだろうとは、なんとなく察することができました。
しかし考えてみると、新品でつくるヘアオイルのパッケージにわざわざビンテージ加工を施すというのは衛生的に受け入れやすいとは言えず、思想に対して生産、消費者の常識とがミスマッチしているように思えました。
時間もなく、容器の選定し直しもできないことがわかり、いまの時代において「vintage」になっているような装飾的なデザインを考えてみることにしました。
そして、
レザーを巻く、
というデザインに考え至りました。
水のかかる場所に置くことの多い化粧品にレザーを使うのはあまり前例がないですが、思い切ってヌメ革にすることで使っていくうちにオイルが染み込み、エイジングされていきます。その過程を楽しめることをvintageというワードへの答えとしました。
さらに、多くの化粧品容器は「中身がなくなればゴミ」になってしまいますが、同時にリフィルの計画を進めることで、このボトルは「使い込むほどに味が出る相棒」のようなものになるのではないかと思えました。
長く使い込んだ=ちゃんと自分をトリートメントしたという証にもなり、製品への愛着がより湧くのではないかと考えました。
思いついたら作ってみる必要があります。
すぐさまアトリエにあった革のハギレを手で縫って、モックアップを作って先方に展開するようにDream Amiにボトルサンプルを託しました。
※リニューアルする前のロゴです。現在の商品とは異なります
すると、企画会社と私が直接話すことになり、そのまま弊社へデザイン発注をしたいということを言っていただき、今日に至るvintryと弊社との歩みが始まりました。
ブランドがスタートしてから半年。
残念ながら企画会社側の都合でブランドの活動を休止せざるを得なくなってしました。売れ行きも良く、さらに発売予定だった商品がいくつも世に出せず(未発表のまま終わりました。)、弊社としても悔しい思いをしました。
そこで、ブランドを終わりにしたら既存ユーザーに申し訳が立たないだろと息上がった私が発端で話がまとまり、弊社である株式会社デリシャスカンパニーが2024年にブランドを引き継ぐことになったのでした。
引き継ぐにあたりマイナーチェンジをしました。
コンセプトメイクから見直し、より分かりやすく皆様に商品をお届けするにはどうすれば良いかと、これまで時間をかけて考えてきました。
手元にあるのはヘアオイルだけ。
これをどうデザインし直せば未来の新商品に繋がっていくのか、すなわち皆様がより欲しいと思い、できるだけ長く使っていきたいと思える商品を作っていくにはどうすれば良いか、そう考えているうちに、短髪気味の自分自身がヘアオイルを使っていないことに問題があることに気がつきました。
それからというもの男性の私が私なりに使い続け、商品の良さが身に染みて分かったのでした。
私のいちばんの変化は頭皮の乾燥防止による皮脂の分泌の低下、とでも言いましょうか、頭皮の匂いが気にならなくなりました。
正直に言えば、
Vintryのヘアオイルが良いのではなく、ヘアオイルというもの自体に意味があるのでは?
とは思いますが、そのあたりは今後さらに独自に研究していくつもりです。
使い続けたVintryのレザーが自分仕様に味が出ていて、
このデザイン悪くないじゃん、
と思ったのでした。
※リニューアルする前のロゴです。現在の商品とは異なります
Writer: Yuto Handa


